神奈川県の景気は横ばい圏内/日本銀行横浜支店
2012/10/15|ニュース・お知らせ
平成24年10月15日、日本銀行横浜支店は、神奈川県の金融経済概況(24年9月)について公表しました。
神奈川県の金融経済概況(24年9月分)-日本銀行横浜支店発表
- 神奈川県の景気は、海外経済減速の影響やエコカー補助金の効果が終息しつつあることなどから、全体としては、横ばい圏内の動きとなっている。
企業部門をみると、
生産や輸出は緩やかに減少している。
一方で、設備投資は持ち直しているものの、一部で投資先送りの動きがみられている。
神奈川県内の工業生産で大きなウエイトを占める自動車は、エコカー補助金終了後の反動で引き続き減少している。
素材関連は、堅調であったスマートフォン・タブレット端末関連の増勢が弱まっていることに加え、薄型テレビ向けや海外向け鉄鋼関連が低調なため、全体では緩やかに減少している。
電気機械は、重電関連や自動車向け電子部品が堅調に推移する。一方、薄型テレビ・パソコン向け電子部品は低調と明暗が分かれ、全体としては横ばい圏内の動きとなっている。
また、輸出は、中国を中心とする海外経済減速などの影響を受けて、緩やかに減少している。
設備投資は、製造業では4期ぶりの増加、非製造業では2期連続の増加を見込んでいるものの、景気の先行き不透明感などを背景に、一部で投資を先送りする動きがみられている。
家計部門をみると、
雇用・家計所得環境は緩やかに持ち直している。
8月の有効求人倍率は前月を上回っており(前月差+0.01 ポイント)、雇用環境は緩やかな改善が続いている。なお、7 月の現金給与総額は前年を下回った。
一方で、個人消費についてはこのところ持ち直しの動きが一服している。
大型小売店売上高は、雑貨類の動きが好調なものの、秋冬物衣料品が鈍かったことなどから横ばい圏内の動きとなっている。
家電販売は、スマートフォン・タブレット端末が好調だったものの、テレビ部門の落ち込みが続いており、全体としては横ばい圏内の動きとなっている。
この間、住宅投資は緩やかに減少している。
横浜や川崎エリアの分譲マンションを中心に需要は根強いものの、住宅着工戸数はこのところ弱めの動きが続いている。こうした中、一部で、消費税率引き上げ前の駆け込み需要を見込み、土地の仕入れを活発化させる動きがみられている。
公共投資は、
全体として横ばい圏内の動きとなっている。
8月の公共工事請負額は、2カ月振りに前年を下回った。
金融面をみると、
貸出、預金ともに増加傾向を維持している。
貸出金は、神奈川県内金融機関(銀行、信金)の貸出をみると、不動産・住宅関連向け貸出が好調なことに加え、経常運転資金を中心に、その他大手法人向けにも動意がみられることなどから増加傾向を維持している。
そして、貸出約定平均金利は、低下傾向を辿っている。
一方、預金は、神奈川県内金融機関(銀行、信金)の実質預金は、高いウエイトを占める個人預金で順調な増加が続いていることなどから、増加傾向を維持している。
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